Vagrantを使ってサクッと仮想環境を準備する
はじめに
VPSを利用した時に、本番環境でいきなりサーバー構築を試みるのは恐ろしかったので最近覚えたてのVagrantで仮想環境を構築しました。その備忘録です。
Vagrantとは
仮想マシンの管理ツールです。
仮想環境を利用する際に、OSのisoを落としてきてインストール・・・と言った、従来は手動で行なっていた作業を自動化してくれます。
インストール
Vagrantを使用するためにはVagrantの他にVirtualBoxが必要となります。
それぞれ使用するOSに合わせてダウンロードを行い、インストールしてください。
VirtualBox4.2.14とVagrant1.2.2の組み合わせで使用したところ、エラーで起動できませんでした。(Ubuntu12.04LTS 32bit)
この問題はUbuntu以外でも発生しているらしく、VirtualBox4.2.14と組み合わせて使用した場合に発生するそうです。
バージョンをひとつ下げて、VirtualBox4.2.10とVagrant1.2.2の組み合わせで正常に動作しました。
4.2.10はここからダウンロードできます。
Vagrantの使い方
VagrantにBoxを追加する
BoxとはVagrantで利用される仮想マシンのイメージファイルとメタデータで構成されます。
Boxの追加はaddコマンドを利用して行います。
$ vagrant box add <BOX名> <URL>
precise64というbox名で、公式Boxのprecise64.box(Ubuntu12.04 64bit)を追加してみます。
$ vagrant box add precise64 http://files.vagrantup.com/precise64.box
その他のBoxについては後述の Vagrantで使用できるBox を参照してください。
追加したboxはlistコマンドで確認することができます。
$ vagrant box list
Vagrantを初期化する
作業用ディレクトリを作り、その中でinitコマンドを実行してVagrantを初期化します。
$ vagrant init <BOX名>
先ほどのprecise64.boxを使用して初期化してみます。
$ vagrant init precise64
仮想マシンの操作
仮想マシンの操作はSSHで行います。vagrantのsshコマンドで仮想マシンに接続します。
$ vagrant ssh
このコマンドをWindowsで実行した場合、WindowsにはSSHクライアントが標準でインストールされていないのでエラーが表示されます。別途puttyなどのSSHクライアントをインストールして、このコマンドを使用せずにSSH接続を行います。
Vagrantで使用できるBox
公式Box
Vagrantが公式に用意しているBoxは下記の通りです。(2013年6月現在)
Ubuntu Lucid 32 Bit
Ubuntu Lucid 64 Bit
Ubuntu Precise 32 Bit
Ubuntu Precise 64 Bit
最新版は公式githubのwikiで確認してください。
野生のBox
野生のBoxは下記の有志のサイトに掲載されています。
ただし上記サイトは、誰でもpull requestでboxを登録できる仕組みなので、公式のboxに比べればリスクがある点に注意して下さい。